- つみたてNISAの正しいシミュレーションは?
- そもそもつみたてNISAってどんな制度?
こんな悩みをお持ちの方のために記事を書きました。
私は実際につみたてNISAを2019年11月から始めていますが始めてからは老後のお金の不安が多少なりとも減りました。
なぜ不安が減ったかと言うと、シミュレーションの金額が思っていたより多かったからです。
- つみたてNISAとはどんな制度か
- つみたてNISAの非課税期間をフルに使った合計資産
この記事を読んでいただくと、つみたてNISAのシミュレーションの金額を分かっていただけると思います。
つみたてNISAとはこんな制度
つみたてNISAとは簡単に言うと投資信託です。
投資信託とは、金融のプロの人たちが私たち投資家からお金を預かってひとつの大きな資金にして、株式や債券などを購入して運用してくれる商品のことです。
運用して生じた損益は投資家に帰ってきます。
つまり投資信託は元本が保証されている金融商品ではないということを知っておいて下さい。
つみたてNISAは日本に住んでる20歳以上の方(口座を開設する年の1月1日現在)が毎年40万円(毎月33,333円)まで投資信託を購入することができる制度です。
つみたてNISAは2061年まで非課税で保有できる制度
いろんなサイトでつみたてNISAのしくみが紹介されていますが、「20年間非課税の積み立て投資」と書かれていることが多いですね。
この言葉から、つみたてNISAを開始してから20年後に終了だと思う方は多いと思います。しかし実際は、2021年につみたてNISAを開始した人は最終2061年まで保有できます。
どういうことか説明すると、
2021年に購入した投資信託は2040年12月まで非課税で保有できる。
2022年に購入した投資信託は2041年12月まで非課税で保有できる。
・・・
2042年に購入した投資信託は2061年12月まで非課税で保有できる。
購入した年から20年間非課税で保有できます。けっこうな長期投資だと思いませんか?
金融庁のサイトにもそう書かれています。
現在、つみたてNISAは2042年までの制度とされていますので、
投資信託の購入を行うことができるのは2042年までです。2042年中に購入した投資信託についても20年間(2061年まで)
非課税で保有することができます。出典:金融庁
2018年に購入を開始した人は何年まで購入できるのか、実際に金融庁に電話して確認したところ「2018年から購入開始している人も2042年まで買付が可能」とのことでした。
つみたてNISAは2018年1月~2042年12月まで購入できて、購入した年から20年間非課税で保有できる商品ということです。
つみたてNISAの制度が分かったところで、肝心なシミュレーション金額について解説します。
つみたてNISAは40年でいくらになるか
つみたてNISAのシミュレーション方法として2通りあります。
- つみたてNISA開始から20年後の時点でのシミュレーション
- つみたてNISA非課税期間20年をフルに使った場合のシミュレーション
つみたてNISAの非課税期間をフルに使ったシミュレーション(開始から40年後)をしようと思ったら、まず20年後のシミュレーションをする必要があります。
まず最初、20年後の時点でのシミュレーションで金額を出してから、計算する必要があります。
つみたてNISA開始から20年後の時点での合計資産
ひとまずネットで積立投資のシミュレーションを
してみることにしましょう。
米国株のインデックスの平均リターンが
5%を想定することが多いので、
ここでは年率5%リターンの場合でシミュレーションをしてみます。
2022年1月から2041年12月まで(20年間)
積み立て投資をすると仮定します。
年率5%で毎月33,333円を20年投資信託を
購入したら、元本と運用益を合わせた資産合計は
出典:楽天証券
13,700,985円になりました。
この金額はつみたてNISAの20年後の金額です。実はこれ、非課税期間すべてを使ってないシミュレーションです。
どういうことか、図で説明しますと、以下の赤枠で囲んだ分の金額が13,700,985円になります。
しかし、これでは2023年に購入した分は非課税期間があと1年残っていますし、2041年に購入した分は非課税期間があと19年も残っています。
これでは非課税期間をフルに使っていません。
このことから分かるように、ネットで積立投資のシミュレーションをしても、「つみたてNISAの正しいシミュレーション」になっていないのがお分かりいただけるでしょうか?
つみたてNISAの非課税期間をフルに使った合計資産
つみたてNISAの正しいシミュレーションをしようと思ったらつみたてNISA非課税期間をフルに使ったシミュレーションをする必要があります。
図で説明すると、以下の図の赤枠で囲んだ部分が本当に求めたい金額です。
20年後の1つ分の金額
求めたい金額は、下の図の青枠で囲んだ金額の20個分の金額です。まず最初、下の図の青枠で囲んだ一つ分の金額を求めてみましょう。
つみたてNISAを2022年1月~12月まで1年間に購入したものの、年末の金額を求めます。
楽天証券のシミュレーションを使って、
年率5%で毎月33,333円を1年間積み立てた場合
1年後は409,261円になります。
2022年1月~12月の1年間につみたてNISAを購入したものは400,000円ではなく、409,291円です。
409,291円を残りの非課税期間19年間運用すると
409,291円を年率5%で19年間放置するので409,291円に1.05を19回掛け算します
409,291×1.05×1.05×1.05×・・・・・×1.05×1.05=1,034,258円
青枠の金額は1,034,258円です。
もし年率5%だと仮定すればですが、20年間毎年1,034,258円受け取ることができることになります。
この1,034,258円が20個あるので1,034,258円×20個=20,685,160円
2022年1月から2041年12月まで購入して2060年までに受け取る総額(元本と運用益の合計)は20,685,160円です。(年率5%の場合)
これがつみたてNISAのシミュレーション金額です。
ここまで計算にお付き合いいただきありがとうございます。
残念ながらシミュレーションサイトで金額だけ入力してもつみたてNISAの正しいシミュレーションはできません。
上記のように手計算する必要がありました。
つみたてNISA40年でいくらになる:まとめ
- つみたてNISAは購入した年から20年間分配金や譲渡益が非課税で保有できる制度
- つみたてNISAの20年後のシミュレーション13,700,985円は、まだ途中段階の金額である
- 年率5%で運用した最終積み立て額は20,685,160円
この記事では年率5%で運用した場合を想定していますので
それよりも低くなるか高くなるかは誰にも分かりません。
つみたてNISAのシミュレーション金額についてお伝えしました。ここまで読んでいただいてありがとうございました。
つみたてNISAの概要は資産形成が簡単にできるつみたてNISAとはで書いていますので読んでみてください。