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ずば抜けて業績が良い会社が分かる|決算短信の正しい読み方とは

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ひろさん
ひろさん
  • 決算発表での決算短信の読み方が分からない
  • 結局どの部分を見たら良いの?
  • 成長株を見分ける方法は?

こんな疑問を解決する記事を書きました。
実は株歴10年以上のぽんしばです。

この記事は一度2021年に公開しましたが、一度アドセンスに合格するため、下書きに戻していました。そのため、決算短信などはその当時2021年のを使用しています。

ぽんしば
ぽんしば
私が以前に読んだ、伝説のファンドマネージャーが教える株の公式が非常に役に立ったので、この本を基に記事を書かせてもらいました。

本当は教えたくないほど、有益な内容の本でしたが、

個人でもプロ並みの分析が簡単にできることを知ってもらって、たくさんの人に関する株式投資の腕前を上げてほしいと思ったので書くことにしました。

  • 決算短信の見方が分かる
  • ずば抜けて業績の良い会社とはどんな会社なのか
  • 四半期の本当の伸び率ってどうやって調べるのか

この記事を読んでいただくと、プロ並みの、決算短信の読み方、業績が良い銘柄の判別の仕方などが分かります。

マスコミが発表している決算短信は実は「累計の数字を前年で比較している」のです。これは本を読むまで気付きませんでした。

プロの方は四半期ごとの数字を引き算で出してから、前年と比較しています。

なかなか個人で、ここまでやってる人は少ないのではないでしょうか。

当方、説明が上手ではないので、分かりにくい人は本書伝説のファンドマネージャーが教える株の公式を読んで勉強してみて下さい。

説明できる範囲だけ記事にしました。

決算短信とは

まず決算の簡単な説明からいきますね。

会社は財務諸表や貸借対照表などを作って決算処理をします。そうすることによって、1年間でどれだけの売上が出たか、どれだけの利益が出たかなどを数字で表すことができます。

中小企業などは年に1回だけ決算を行うことが多いです。これに対して、

上場企業は1年を4等分して3ヶ月に1回 決算発表します。

四半期決算(3ヶ月単位に区切って行う決算)を行う際に、決算の内容をまとめた書類のことを決算短信といいます。

ぽんしば
ぽんしば
決算短信は3ヶ月の決算をまとめたもの。

よくニュースで決算発表が報道されていますよね?あれは1年間の本決算を発表しています。

会社によって決算月は決められています。
たとえば、12月が決算月の会社の四半期決算は次のようになります。

  • 1月~3月  第1四半期(1Q)
  • 4月~6月  中間決算もしくは第2四半期(2Q)
  • 7月~9月  第3四半期(3Q)
  • 10月~12月 本決算もしくは第4四半期(4Q)

Qはクオーターを表しています。

12月が決算の会社は、12月31日で締めるので、だいたい2月頃に決算短信の発表がされます。

決算短信の内容は、適時開示情報閲覧サービスや、各上場企業のサイトで閲覧できます。

ファンドマネージャーが業績の良い会社を見分けるポイント

株式投資にはテクニカル分析とファンダメンタル分析があります。テクニカル分析とはチャート分析で、主に短期投資に使われる分析法です。

これに対してファンダメンタル分析とは 今までの業績を見て、今後もこの企業は 将来的に業績が伸びていくかを予想する分析法です。

この伝説のファンドマネージャーが教える株の公式はファンダメンタル分析で成長株を見つける方法が書かれています。

実は将来の業績のことは経営者でも分からない

将来のことは誰にも分かりません。機関投資家であってもその企業の社長であってもです。

なので将来この企業は伸びていくかどうかの予想は、プロでも素人でもそんな大差ないってことなんです。

じゃあ、どうやってファンダメンタル分析をするかというと、プロでも素人でもやり方は同じです。

ぽんしば
ぽんしば
過去の業績と直近の業績を見て判断します。「今までの業績が良いと、将来も伸びていくだろう」これがファンダメンタル分析の考え方です。

成長株かどうかの見分けるポイント3つ

  1. 過去の業績が安定して伸びているか(過去5~10年間)
  2. 現在の業績が伸びているか(直近の2~3四半期)←これが1番大事
  3. 将来成長していく企業かどうか

まず過去と現在の業績を分析してから将来の予想をします。

今後成長していく企業の業績

過去と現在の業績でどんな企業が有望なのか、伝説のファンドマネージャーが教える株の公式によると、次のような業績の企業でした。

  • 過去1~2年の伸び率が前年同期比で「経常利益20%以上」
  • 直近の2~3四半期の伸び率が前年同期比で「売上10%以上」
  • 直近の2~3四半期の伸び率が前年同期比で3つの利益20%以上」

上記の3つを満たす企業がずば抜けて業績がよく、将来的に伸びそうな会社ということです。

3つの利益とは下記の利益です。

  1. 営業利益
  2. 経常利益(税引前利益)
  3. 当期利益

決算短信の見る箇所は1ページ目

さっそく、ファンドマネージャーがやっている(全員ではない)決算短信の見方を解説します。

企業が発行する決算短信は何ページもあります。

さぞかし、プロの方は隅々まで見て、あらゆる角度から分析するんだろう。

そう思っていましたが、林則行さんによると、見るのは決算短信の1ページ目だけでいいとおっしゃってます。

ぽんしば
ぽんしば
1ページ目だけでいいんです。

1ページ目の一番先に表示されてる経営成績(累計)と書かれている箇所だけです。

今回はベイカレント・コンサルティングさんの第三四半期の決算短信を参考にさせていただきました。 ベイカレント・コンサルティングの第3四半期決算短信
出典:日本経済新聞

 

ここに売上と3つの利益が記載されています。おさらいですが、3つの利益とは下記の3つです。

  • 営業利益
  • 経常利益(税引前利益)
  • 当期利益

前年比が書かれていますが、やっかいなのはこれが累計の前年比であること。

詳しく言い直すと、今期1Q~3Q累計の数字を前年の1Q~3Q累計の数字と比較しているんです。

累計なので、前年度の売上や利益より今期が少しだけ良かったとしても、増益って言葉が使えますよね。

増益ってだけで、初心者は業績いいんだ!って勘違いしてしまうのです。

正しい本当の伸び率の計算方法

マスコミや決算短信で公表される業績の伸びについては累積の伸び率が使われています。

ベイカレント・コンサルティングさんの決算は2月のため、

  • 3月~5月が第1四半期
  • 6月~8月が第2四半期
  • 9月~11月が第3四半期
  • 12月~2月が本決算

でしたね。

さきほどのベイカレント・コンサルティングさんの決算短信は第3四半期なので(9月~11月)のはずですが、累計の数字が使われているため、(9月~11月)ではなく(3月~11月)の数字を今年と去年で比べてみてどれくらい伸びたかを示しています。

マスコミで公表されている資料はほとんどがこの累積の数値です。

累計の伸び率を見てもあまり意味がない

企業の成長を分析するには四半期の伸び率がどうかが大事です。3~11月の前年比伸び率ではなく、9~11月の前年比伸び率が重要。なのに累計しか載ってないんです。

この正しい本当の伸び率が公表されてないなら自分で計算するしかありません。これを計算してる方はきっと機関投資家か、ごく一部の個人投資家だけです。

ベイカレント・コンサルティングさんの第3四半期(9~11月)の3ヶ月間が去年の(9~11月)の3ヶ月間と比べてどれくらい伸びたかを調べましょう。

四半期の伸び率の計算の仕方

ベイカレント・コンサルティングさんの決算短信では、第3四半期の資料は3~11月の9ヶ月間の累積の業績なので9~11月の3ヶ月間だけの業績を出すには、第3四半期の累計の数字から第2四半期の累計の数字を引くしかありません。

第2四半期の数字も、第1四半期と第2四半期の累計だからです。なので、第3四半期だけの前年同期比を調べるためには

  • 第3四半期決算短信(3月~11月の累計)
  • 第2四半期決算短信(3月~8月の累計)

この2つを用意して、各項目ごとに引き算します。   ベイカレント・コンサルティングの第3四半期決算短信出典:日本経済新聞

こちらが第3四半期の決算短信

ベイカレント・コンサルティングの第2四半期決算短信
出典:日本経済新聞

そしてこちらが第2四半期の決算短信です。

上記2つの決算短信を下記の表に分かりやすく転記しました。税引前利益とは経常利益のことです。

第2四半期と第3四半期の経常利益の表
単位(百万円)

転記した表をもとに、ベイカレント・コンサルティングさんの経常利益を見てみましょう。
2021年の第3四半期累計 9017(百万円) 第2四半期累計 5375(百万円)なので、
2021年第3四半期だけの経常利益は、次のように引き算をすると出てきます。

9017(第3四半期までの累計の経常利益)-5375(第2四半期までの累計の経常利益) =3642

3642(百万円)が第3四半期だけの経常利益になります。

前年(2020年)も同じように計算すると、4981-2821=2160となり、前年(2020年)の9~11月の3ヶ月間の経常利益は 2160(百万円)となります。

前年同期比の伸び率はこの2つの数字を割り算して出します。
3642÷2160=1.68
この68%が第3四半期の経常利益の伸び率です。

こうやって売上や他の2つの利益も計算していきます。

改めて、下記の3つを満たす企業が将来的に伸びそうな会社です。先ほど計算したものがこの条件にあてはまるでしょうか?

  • 過去1~2年の伸び率が前年同期比で「経常利益20%以上」
  • 直近の2~3四半期の伸び率が前年同期比で「売上10%以上」
  • 直近の2~3四半期の伸び率が前年同期比で「3つの利益20%以上」

先ほどの第3四半期の経常利益の伸び率68%は直近の2~3四半期の伸び率が前年同期比で
3つの利益のひとつである経常利益に関して20%以上を満たしています。

経常利益以外にも、営業利益や当期利益、また売上に関しても同じように計算して伸び率を求めます。

ぽんしば
ぽんしば
この計算をするのは非常に面倒と思いますが、逆にいうと個人投資家の間ではかなり有利になるんじゃないかと思います。

決算書では将来成長し続けるか分からない

今までの業績がずば抜けて良いと、今後も成長するだろうと予想するのがファンダメンタル分析ですが、決算書はあくまで過去の数字です。決算書では予想しかできません。

この先伸び率が鈍化することも十分ありえます。しかし、この記事に書かれたファンダメンタル分析をするだけでも、業績が良くない会社の株を買わずに済みます。

ずば抜けて業績の良い成長株に出会うことを祈っています。

まとめ

  • 成長株かどうか判断するには、まず過去と現在の業績の伸びを調べる
  • 決算短信の数字は累計なので引き算して四半期ごとの数字を出す
  • 決算書では将来成長し続けるか分からない。
ぽんしば
ぽんしば
初心者の方にはけっこう難しい内容だったかもしれませんが、決算短信の分析ができると、なにかと有利になりますよ。